鰹節への愛情とこだわり、コハル商事の想い
なぜ、大阪ではおいしい鰹節が育つのか。その秘密に迫る深堀り企画。
「おおさかの鰹節育て隊」が各企業や店舗に取材に伺い、その様子をレポートします!
今回はコハル商事さんにお話を聞きました。
生産地、そして原料にこだわる
サバやウルメは熊本県や宮崎県から、鰹は鹿児島の枕崎という場所から仕入れています。やはり生産量が多い地域には安心できる鰹の加工会社があるんですよね。鰹節は基本的には300年前と変わらない製法で作り続けています。獲れた鰹を3枚に捌き、捌いた鰹を煙で燻して原料にするんです。わざわざ節の状態に加工して出汁にする、それは日本独自の文化と言ってもいい。300年変わらない製法が今も変わることなく美味しい節となり、その中でも本当に良い節を仕入れて販売しています。
みんなで鰹節業界を守りたい
最近は鰹の漁獲量だけでなく、真昆布もどんどん減っています。鰹節、そして真昆布は出汁には欠かせないもの。それぞれの相乗効果で美味しい出汁となるわけですが、それぞれが減っていることに危機感を持たなければいけない。一説によると2060年には日本から真昆布が無くなると言われています。日本の伝統的な味を残すためにもSDGsやCo2削減など、みんなで地球環境だけではなく、日本の出汁文化も守っていきたいですね。
子供たちにも日本だけの出汁文化を伝えたい
鰹節って世界一硬い食べ物なんです。そのうえ魚を乾燥させて薄く削り、濾してから出汁を取る、この文化は日本だけ。新型コロナウイルスが猛威を振るう以前は学校に小さい削り器を持っていき鰹節の食育授業をしていました。子供たちは鰹節は知っているものの、原料を知っている子供たちは少ないんです。「こんなのから鰹節ができるの!?」と子供たちは驚きますし、実際に目の前で削ったものを食べるとみんな「美味しい」といってくれます。子供たちが大きくなった時に鰹節の出汁文化が頭の片隅に少しでも残ってくれたら良いなと思います。
コハル商事の鰹節への想い
私たちの業界は鰹を獲る漁師、鰹を原料にしてくれる業者、そして原料を削る私たちが居て成り立つ仕事です。良い場所から良い原料を仕入れる。それがあってこそ初めて鰹節屋としてやっていけます。お客様には時間に少しでも余裕がある日には、鰹節から出汁を取って料理を作ってみてほしいですね。
株式会社コハル商事
HP:https://www.koharusyoji-katsuo.com/
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